【ギリシャ】イオアニナ徹底ガイド!青と白だけじゃない、もう一つのギリシャに出会う街

ギリシャと聞いて、あなたはどんな景色を思い浮かべますか?

青い海、白い家、強い日差し。。。

サントリーニやミコノスのような風景を想像する人が、きっとほとんどだと思います。

実際、僕自身もそうでした。ギリシャとは青いエーゲ海に浮かぶ白い街並みの国だと、疑いもしなかった。

でも、ギリシャにはそのイメージから少し距離を置いた街があります。
それがギリシャ北西部にあるイオアニナΙωάννινα / Ioannina)という小さな街。

海ではなく、湖。
白い家ではなく、落ち着いた色合いの石造りの街。
強い日差しよりも、どこか湿り気を帯びた静かな空気。

僕がはじめてイオアニナという街に立った瞬間、ギリシャって、こんな顔もあったのかと、思わずハッとしたのです。

今回は、そんなイオアニナを実際に歩いて感じたことをもとに、街の雰囲気や見どころを紹介していきます!

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  1. イオアニナってどんな街??
  2. イオアニナの歴史
  3. イオアニナで訪れたい観光スポット3選!
    1. パムヴォティダ湖
    2. イオアニナ城
    3. ペラマ洞窟

イオアニナってどんな街??

ギリシャの地図

ギリシャ北西部エピルス地方の中心都市・イオアニナΙωάννινα / Ioannina)。

山に囲まれた盆地にあり、湖のほとりに広がるこの街は、朝になると霧に包まれることも多く、どこか静かで、少し物語の中に迷い込んだような雰囲気があります。

キラキラとしたリゾート地というよりも、しっとりとした時間が流れる場所。観光地としてはまだ日本ではあまり知られていませんが、実は歴史好きにはたまらない街なんです。

ここでは、イオアニナ観光の前に知っておきたい「この街のこれまで」を、できるだけやさしくお伝えします。

イオアニナの歴史

現在のイオアニナのある地には、約24000年前の人類の痕跡が残っています。

古代ギリシャ時代には、この地にはモロッシ人という人々が住んでいました。エピルス地方は、古代ギリシャ世界の中でも少し辺境とされていた地域ですが、だからこそ独特の文化が育まれていきます。

街のはじまりははっきりとは分かっていませんが、ビザンツ皇帝ユスティニアヌス1世がこの地に城砦を築いたという言い伝えが残っています。

ユスティニアヌス1世(482, 483 – 565)

「イオアニナ」という名前が歴史上に初めて登場するのは、879年の教会会議の記録です。名前の由来は「使徒ヨハネが守護する街」とされているともいわれています。

その後、1204年の第四回十字軍によってコンスタンティノープルが陥落すると、この地はエピロス専制公国の首都になります。東ローマ帝国から逃れてきた人々がこの町に集まり、まるで救いの箱舟のように城壁の中で暮らしを守りました。ここからイオアニナは、要塞都市として本格的に発展していきます。

中世には城壁が築かれ、要塞都市として発展しました。オスマン時代には商業都市として栄え、ヨーロッパとつながる知の拠点にもなります。さらに、2300年以上続いたユダヤ人コミュニティの存在など、多文化が重なり合ってきた歴史も持っています。

イオアニ城の中にあるアスランパシャモスク(Aslan Pasha Mosque)
当時の支配者であるオスマン帝国が、1618年に建立したモスク

18世紀にはアリ・パシャがこの地を拠点に勢力を広げ、のちのギリシャ独立へとつながる舞台にもなりました。そして1913年、バルカン戦争を経てギリシャに編入されます。

湖畔の静けさ、城壁の重み、石畳の路地。イオアニナは、ただ景色がきれいなだけではなく、時間が積み重なった街ともいえます。

観光地としてはまだ穴場ですがだからこそ、ゆっくり歩きながら歴史を感じたい人にはぴったりの場所。ギリシャのもうひとつの顔に出会える街、それがイオアニナなのです!

イオアニナで訪れたい観光スポット3選!

パムヴォティダ湖

地図でイオアニナを見てみると、まず目に入るのは街のすぐ横にぴたりと寄り添うように広がる大きな湖だと思います。これがパムヴォティダ湖(Lake Pamvotis / Λίμνη Παμβώτιδα)です。

大きさは秋田の田沢湖と同じくらい、長野の諏訪湖より一回り大きいといったところでしょうか。湖面にはぽつんと小さな島が浮かび、街の歴史と深く溶け合っています。

朝早い時間帯にパムヴォティダ湖のほとりに立つと、真っ白な霧がすべてを包み込んでいるようでもの凄く幻想的な風景。

イオアニナまで来たらぜひ、船に乗って湖に浮かぶ島へ渡ってみることをおすすめします!わずか10分ほどの船旅ですが、ここにはかつてオスマン帝国の地方支配者でありながら「イオアニナのライオン」と恐れられたアリ・パシャの最期の地があります。

島にある修道院の床にはアリ・パシャが帝国軍に包囲され、命を落とした時の弾痕が今も残っています。現在は土産物屋が並ぶのどかな島ですが、一皮めくれば、そこにはかつて帝国に反旗を翻した男の野望と、独立への胎動が眠っています。

イオアニナ城

パムヴォティダ湖の湖畔を歩いていると、穏やかな水面とは対照的に、重たい石の壁が視界をふさぎます。それがイオアニナ城です。

湖はどこかのんびりとした雰囲気なのに、このイオアニナ城周辺だけは妙に無骨で、近づくと少し緊張します。いわゆる「お城」を想像していると、ちょっと肩透かしかもしれません。塔もなければ、豪華な装飾もない。ただ、厚い石と低い門があるだけ。

ただ、城門をくぐった瞬間、思わず足が止まりました。

中に立派な宮殿があるわけでもない。かといって、観光用に保存された遺跡という感じでもなさそう。

石畳の路地には洗濯物が揺れていて、窓からはコーヒーの匂いがふわっと流れてくる。子どもたちがボールを蹴り合ったり、カフェではおじさんたちがゆっくりとおしゃべりをしている。

「あ、ここ普通に人が暮らしてるんだ」

本当にそれだけのことなのに、なぜか少し驚きました。

城と聞くとどうしても歴史的建造物、つまり“過去のもの”というイメージがありますが、イオアニナ城の中には、ちゃんと今の暮らしがある。

その違和感というか、ギャップが妙におもしろいのです。

ペラマ洞窟

バルカン半島最大規模ともいわれるペラマ洞窟(Perama Cave)。

市内中心部から車やタクシーで15分ほど。イオアニナ空港からも近いので、アクセスは意外と楽です。

洞窟の入口はスライドドア。まるでお店に入るみたいで正直ちょっと拍子抜けします。

しかし一歩中に入った瞬間、空気が変わります。

ひんやりとして、少し湿っている。ライトに照らされた鍾乳石と石筍が、天井から床からあちこちに伸びている。想像していたよりもずっと大きくて、ずっと複雑でした。

これが何万年という時間の積み重ねだというのだから、本当にびっくりです。

地上では帝国が生まれては消え、戦争が起き、国境が引き直される。イオアニナの街も支配者が変わるたびに姿を変えてきたはずです。

でもこの洞窟はそんなこととは無関係に、ただ水滴を落とし続けてきた。

人類の歴史は長いと思っていました。ただここに立っていると、それもほんの一瞬の出来事のように思えてきます。

社会や政治の動きも、地球の時間の中ではほんの一場面にすぎないのです・・・

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